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第6話 コーエンがめざす着心地・シルエット
第6話 コーエンがめざす着心地・シルエット

How does it fit you? How does it fit you?

お客様にフィットする服とは

今年で設立から10年、手に取りやすい価格帯でどれだけいいものをご提供できるか。
コーエンのものづくりチームは、そのテーマに向かって日々改良を重ねてきました。
なかでもこだわっているのは、洋服の着心地とそのシルエットについて。
今回はその作り手のキーマンが語ります。

coen men’s director
沼田真親
沼 田 真 親 コーエン メンズディレクター(左)

1992年ユナイテッドアローズ入社。グリーンレーベル リラクシングのクリエイティブディレクター、
アンルートのクリエイティブディレクターを経て、2018年2月にコーエンのメンズディレクターに就任。

coen women’s patterner
高橋昌治郎
高 橋 昌 治 郎 コーエン ウィメンズパタンナー(右)

メンズファクトリーブランド、大手セレクトショップ、アパレル企画会社を経て、コーエンに入社。
前職から8年以上コーエン ウィメンズのパターンを担当。今回のトレンチコートは構想段階から関わる。

時間をかけて、ていねいにつくる。

コーエンの服づくりで大切にしている、“着心地がいい服”、“シルエットのきれいな服”とはどのようなものでしょうか?

高 橋:着心地のよさを決めるのは素材と型紙のマッチング。素材に適した緩みや、運動量を確保しないと着心地がいいとは感じないはずです。また、意味のあるディテールを入れることでも着心地は変わってきます。

沼 田:まずシルエットからいうと、メンズは、ウィメンズに比べてアイテム数が少ないので、ボトムのシルエットがスタイリングのキーになると思うんですね。全体のスタイリングを締めたり、決定付けるのは、ボトムのボリューム感やシルエットだったりする。着心地に関しては、お客様が求める気持ちよさの頃合いってどこなのかな、っていうのは日々追い求めているところです。

WOMENS

細部にこだわる。そして気軽に着てもらう。

まず、ウィメンズで今秋久々に登場するトレンチコートを例にあげてパタンナー高橋さんにお聞きします。
お客様に納得していただけるトレンチコートとは?

高 橋:きれいめなイメージのあるトレンチコートですが、コーエンでは”ラフなスタイルに合わせてかっこよく”、”デニムや古着に合わせて気軽にはおってほしい”という想いを元にデザインを考えていきます。また、”気軽におしゃれを楽しんでもらう”、という部分では、”1万円以内”という価格帯にすごくこだわりました。

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具体的にはどのような部分でしょうか。

高 橋:ヴィンテージ物を研究するところから始めました。私の母のコートなんですが、70年代や80年代のものを見ながら、本来のトレンチコートを把握しました。

トレンチコートは定番ではありますが、本格的な物は、初めて着る人にとってハードルの高いアイテムでもあると思うんです。丈が長く重かったり、エポレット(肩章)が肩幅を誇張して見せていたり…背が高くないととか、自分に自信がないと着こなせないというイメージがありますよね。

それらのハードルを取り除くべく、後ろのケープバック含め一旦全て削ぎ落としました。

すると今度は、ものすごく簡素で安っぽいものになってしまいますので、袖口のベルト、ガンフラップ、フロントホックなど、最低限トレンチコートと認識できる仕様は残しました。

高 橋:ポイントは後身なのですが、ケープバックが無くても後姿に表情が生まれるようインバーデットプリーツを取り入れました。
こうすることで機能性とデザイン性の両立が図れたと思います。

そして、安っぽくならないようステッチの運針も工場さんが出来る範囲でなるべく細かく指定しました。カジュアルに見えるよう、わざと粗くすることもあるのですが、今回はとにかく細かくきれいに見えるようこだわりました。

  • トレンチコート ¥9,500+tax
  • パーカー ¥3,600+tax
  • カットソー ¥2,700+tax
  • パンツ ¥4,000+tax
  • バッグ ¥3,000+tax
  • シューズ ¥3,800+tax
着心地の面ではどうでしょう。

高 橋:コーエンのブランド全体に言える事ですが、なるべく幅広いお客様に着ていただけることを意識しています。このトレンチでいうと、腕の可動域を広めにとっているところでしょうか。でも、デザインとバランスもありますので機能だけを追うことなく絶妙な加減を追及しました。この軽さ、着やすさ、かっこよさが伝わるといいな、と思っています。 

コーディネートや着こなしについておすすめは?

高 橋: 冒頭でも述べたように、まずは、いつものカジュアルスタイルに、例えばパーカーにデニム、スニーカーに合わせて気軽に羽織っていただけたらと思います。でも…実は裏テーマがあって…パリの街が似合う女性を想像して作りました。だから時には釦を全て留め、襟も立て、ベルトも締めてロマンティックにも着ていただきたいです。なかなか汎用性の高いコートですので若い方にも、「はじめてのトレンチコート」として挑戦していただきたいですね。  

MEN'S

次に、メンズの沼田ディレクターに、シルエットの基盤となる
パンツのディテールについて説明してもらいましょう。 

沼 田:たとえば年間で展開しているチノパンですが、形はニュートラルな感じというのでしょうか。いちばん真ん中のデザインがこのチノパンです。太くもなく細くもなく、裾に向かって適度にテーパードしていて、ウエストとヒップは適度なゆとりをもたせながら、締め付けすぎない、でもゆるすぎない。履いた時に、自分が思っていた以上に足がきれいに見えるようにアシストしていきたい、という想いで作っているアイテムです。

チノパンの素材は春夏と秋冬で違いがあるのですか。

沼 田:基本的には同じなのですが、秋は表面を若干起毛させています。ピーチ起毛というものなんですが、毛羽立ち感は少ないですが、触ると起毛しているのが分かる加工になっています。 冬になるともっと深く起毛したものになって、裏面の履いた時に肌に触れる部分を起毛させることで温かみを出していきます。

また、カット素材のパンツには、スポッと履けるようにウエストにゴムを入れています。前は普通のパンツのようなディテールなのですが、後ろにゴムを入れているので、メンズらしい見え方もしながら、動きやすい。さらに、ベルトループも付いているので、キレイめな着こなしも可能です。便利なウェビングベルトのモデルもあります。

素材としてはストレッチ機能があるものが主流なのでしょうか。

沼 田:入れられるものにはいろいろな方法で入れるようにしています。特にボトムスは必須ですね。コーエンのお客様のライフスタイルを考えると、車に乗ったりとか、しゃがんだり座ったりすることが多いと思うので、極力ストレスをかけないように、締め付けないものにしたい、とは思っていますね。

定番品も常にアップデートし続けていく。

こだわったものづくりをするには、どのくらいの期間が必要なのでしょうか。

沼 田:許される限り試作を繰り返して、3ヶ月から半年くらいでしょうか。僕らは手に取りやすい価格帯でものづくりをしているので、縫製などの生産にかかる時間も長いです。僕らはさらにその手前でサンプリングしなければならないので、あまりファストにはできない。時間をかけていかないと、完成度は高まらないと思うんですね。素材もそうですし、シルエットもそうですし、“もの”になった時の総合力が違ってくるかな、という気がしています。

また、一度製品化したものであっても、お客様や店頭のフィードバックを受けて、改善もしています。同じ商品でも、より良くするためにはどこを直したらいいのか、というのを年間で行っています。車のマイナーチェンジみたいなものかもしれないです。完成はなかなかしないですね。

左から、バックサテンベイカー ¥4,500+tax  カットテーパード¥3,600+tax  ストレッチデニムベイカー¥4,500+tax
テーパード起毛チノ¥3,600+tax  イージースリム¥3,000+tax  コーデュロイ¥4,500+tax

  • パンツ ¥3,600+tax
  • アウター ¥9,000+tax
  • パーカー ¥3,600+tax
  • キャップ ¥2,400+tax
  • シューズ ¥5,900+tax
パンツは、リピートして頂くお客様も多いと伺っています。

沼 田:ファッションブランドのパンツというと、デザインはトレンドに寄りがちなものも多いと思うのですが、コーエンではできるだけそうならないように心がけています。もちろん、トレンドを加味することも念頭においてはいるのですが、お客様が求める”真ん中加減”をキープするようにしています。さまざまな方にフィットする定番品なので、まずはご自身のスタイルに合わせて、ぜひ一度着心地のよさを体感して頂けたら嬉しいですね。

selected item 今回、ご紹介したアイテム

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